巻の十一の2453
・春楊葛城山にたつ雲の立ちても坐ても妹をしそ思ふ
はるやなぎ かづらぎやまに たつくもの たちてもいても いもをしそおもふ
巻の十五の3589
・夕さればひぐらし来鳴く生駒山超えてそ吾が来る妹が目を欲り(秦 間満)
はたのままろ
妻に会いたくて難波から生駒山を越えて帰って来た。節刀。書類に不備があったのか、
難波に何日も留め置かれ、それを辛抱しきれずに抜けだして都へ戻ってしまった。
生駒山は難波と都の間にある。眼下には大和平野が広がってみえる。
葛城と生駒山の途中にあるのが二上山。葛城連邦の北端。
巻の二の165
・うつそみの人にあるわれや明日よりは二上山を弟世とわが見む
大津の皇子の屍を葛城の二上山に移し葬りし時に、大来皇女の哀しび痛みて作りませる御歌。
巻の一の54
巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ思はな巨勢の春野を
しのはな
巨勢山は椿の名所。カメリアジャポニカ(学名)=カルメン。
椿はかたくて艶やかであることから男性の美しさをうたう言葉。
つば=つら
巻の一の4
・たまきはる宇智の大野に馬並めて朝踏ますらむその草深野
(霊)極まる (うち=命)→果てしない 宇智の大野→吉野
天皇誕生日→天長節
皇后誕生日→地久節
天地
長久 (天長地久)天地が永遠に変わらないように、物事がいつまでも続くこと。